中国のスマートフォンメーカーHUAWEI(ファーウェイ)は、新モデルのプロセッサー「Kirin 960」を発表。発表時点で最新Mali GPUと高速のARM CPUを搭載したハイスペックのSoCで、今後発売されるであろうフラグシップモデルの新機種などに搭載される可能性があります。
HUAWEI Kirin 960のスペック
現地中国で10月18日に開催されたHisilicon社のイベントで、モバイル端末向けの最新SoC「Kirin 960」が発表されました。
モバイル向けプロセッサーとしてはハイスペックな仕様担っており、16nm FiFET Plusのワンチップソリューションでより高性能化しています。
- コア数 :8コアCPU
- Cortex A73 2.4GHz * 4
- Cortex A53 1.8GHz * 4
- ARM Mali-G71 MP8 GPU
- LPDDR4、UFS 2.1対応
以前までハイエンド端末に搭載されていたKirin 950と比較すると、シングルコアで10%、マルチコアでは18%性能アップ、GPUに関しては180%の性能向上とのこと。
通信モデルも最大600MbpsのCat 12/13をサポート、2CA、4CA、2CA+4×4 MIMOなどの通信にも対応します。
イメージシグナリングセンサー(ISP)も新しくなっているようで、カメラ性能の向上も。この新しいISPは「より人間の視界/視覚に近くなった」としており、より綺麗な写真が期待できるかもしれません。
オーディオ関連ではDSPが「Hi6403」を搭載するとしており、24bit/192KHzのハイレゾ音源再生にも対応。アクティブノイズコントロールの専用チップも搭載するとのこと。
発表時の内容では、どうやら超高速らしい
Geekbench 4.0のシングルスコア、マルチスコアも発表されており、iPhone 7 /7 Plusに搭載されておるA10チップとも比較されています。
しかしながらHUAWEIによればUFS 2.1 ストレージにより高速なランダムRead/Writeスピードを可能にするということで、Kirin 960は他のチップセットより高速に感じるとのことです。
GPUもKirin 950 → 960になることでかなり高速に。パフォーマンスの比較表ではかなりの性能になっていることが示されており、よりスムーズなゲーミングを実現。
バッテリー性能にも注力したようで、例えば省電力のGPSでポケモンGOのプレイ可能時間も延びるとか。
セキュリティ面も重要なポイントで、すでにKirin 960はUnion PayやPeople’s Bank of Chinaの新しいモバイル決済の認証を受けているとのこと。大きな違いはSoCそのものに組み込まれているそうで、また新しいセキュリティシステムによってより暗号化をクラックすることが難しくなっているようです。
さて、この高性能チップセットのKirin 960が搭載された端末がいつ頃発売するのか?という部分ですが、まず噂になっているのが11月にドイツで発表されると噂の「Mate 9(仮)」です。(以前のリークではKirin 970を搭載するのか?という噂もありましたが、時期的にはKirin 960 + Mate 9の組み合わせが一番順当な気がします)
またAndroid Autotrityが伝えたところによると、2017年に登場するとみられるGalaxy S8(仮)も噂があるとのこと。SAMSUNGに関しては自社でSoCもやっているので、今のところは完全な噂段階、それも可能性としてはそんなに高くないのかもしれませんがどうでしょうか。
いずれにしてもハイスペックなので、これらがHUAWEIだけでなく他ブランド、メーカーの端末にも搭載されることも期待したいところですね。
Source:Android Authority
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