Teclastの格安タブレット「Tbook 16 Pro」の実機レビュー。大画面11.6インチのフルHDの解像度を備えた2万円台のタブレットで、Android 5.1 LollipopとWindows 10の2つのOSをデュアルブートしたモデルです。今回はGearBestから端末の提供を受けてのレビューとなります。
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この記事の目次
Teclast Tbook 16 Proのスペック

まずは簡単にスペックを紹介。Tbook 16 Proは11.6インチの大画面、フルHD解像度を備えたタブレットで、別売りのキーボードをつなぐことで2in1 Tablet PCとしても利用することが可能です。
Android 5.1とWIndows 10のデュアルOSなのでこの辺りも2in1と言えばそうなのですが、RAM4GB、ROM64GBというスペックで普段使いには十分なのかなというところです。
モデル | Tbook 16 Pro |
---|---|
ブランド | Teclast |
OS | Android 5.1 Lollipop Windows 10 (デュアルOS) |
ディスプレイ | 11.6インチ 1920*1080フルHD IPS |
CPU | Intel Cherry Trail Z8300 1.44GHz クアッドコア |
GPU | Intel HD Graphic(Gen8) |
メモリ | 4GB RAM |
ストレージ | 64GB ROM |
microSDカードスロット | 最大128GB対応 |
Wi-Fi | 802.11b/g/n |
Bluetooth | ◯ |
カメラ | 2.0MP(フロントのみ) |
インターフェース | TF card slot: Yes Micro USB Slot: Yes Micro HDMI: Yes 3.5mm Headphone Jack: Yes DC Jack: Yes Docking Interface: Support |
バッテリー | 7200mAh/3.7V AC:100-240V 5V 2.5A |
本体サイズ | 29.00 x 18.10 x 0.48 cm |
重量 | 772g |
内容物 | Tablet PC: 1 OTG Cable: 1 USB Cable: 1 Power Cable: 1 ユーザーマニュアル(中国語 - 英語): 1 |
プロセッサーはIntelのCherry Trail Z8300。1.44GHzのクアッドコアCPUとIntel HD Graphics Gen8のGPUですが、この辺りは記事後半で性能を見ていきます。
スピーカー両サイドに2つ。フロントに2MPのカメラを配置。今回の機種は2in1 PCとしての利用を想定しているのか、背面カメラは搭載されていません。
MacBook意識のデザイン、背面は高級感あり
2 in 1 Tablet PCということで、MacBookやiPadシリーズを意識している部分が随所に見て取れるのがTeclast Tbook 16 Proのデザイン。全面はホワイトメインで他のTeclast製品とほとんど変わらないですが、背面はMacbookっぽい素材感とデザインで高級感があります。

(Macbook Pro 13インチとのサイズ比較)

(背面パネル、この高級感がTbook 16 Proの魅力。ちなみにスクラッチには弱い素材みたいです)

(フロントは今までのTeclastタブレットの見た目とそんなに変わらず)

(サイド部分のポート。背面素材とひとつなぎになっているので、高級感はある)

(底面:専用キーボードとの接続部。こちらは試せてません)

(上部の物理ボタン:シンプルなデザイン)

(ケーブルは3種類。今回はACアダプタが付属していなかったです)
背面パーツはひとつなぎになっており、この辺りもiPadに近いような気がします。愛用のMacBook Proと並べてみても、正直遠目からだと把握できないレベル。

背面にリンゴのマークを付けていると、完全にMacBookと間違えるんじゃないでしょうか。2万円台で購入出来るタブレットとしては、「背面は」高級感があることは間違いないと思います。
デュアルOS
まずはAndroid OS。5.1 Lollipopを搭載しており、Google Playストアから普通にアプリがダウンロードできます。OSの切り替えは通知センターから簡単にできるようになっています。
(すでにアプリを入れてしまっているので申し訳ないのですが…初期アプリはアイコンに映る限りはほとんど入っていませんでした。)

ゲームアプリを数十個ダウンロードしてプレイしてみましたが、今のところ完全に起動しないゲームもぼちぼちありました。(チェインクロニクルなど起動しませんでしたし)。GPSも使えるので、ポケモンGOもARモードなしなら一応プレイ自体はできました。もう少し検証は必要ですが。

TeclastOTAアプリ。オンラインアプデはなし。今まで来た試しがないですね。ローカルアプデ用なのか…。

Windowsの場合はタスクバーに標準でOS切り替えのボタンが導入されています。ちなみにWindowsボタンがディスプレイ下にありますが、これは当然Android OSを起動している時は使えません。
ベンチマークテスト
まずはAndroid。Geekbench 3とAntutu Benchmark(6.1.8)でテストしました。
- Geekbench 3 シングルスコア、マルチスコア
- Antutubenchmark 総合スコア 5万
スペック構成を考えるとこの辺りに落ち着くかとは思っていましたが、RAMが4GBということもあって実は期待していました。ベンチマークスコア自体はそんなに伸びなかったようです。それでも十分ですが。

とはいえスコアからすれば割と重いゲームもいけるんじゃないかと期待していた部分はあったんです。有料アプリで試してみたのですが、意外とラグがありますね。Antutu Benchmarkが5万点くらいの機種でラグなしでできたゲームも少し重いと感じることがあったので、この辺りは価格相応なのかなーという気はしています。
「The Walking Dead:Michonne」をプレイしている様子。この辺りはantutuが5万弱のHUAWEI P9 liteで快適にプレイできたのに対し、割とラグが目立つ内容になってました。そんなに重いゲームではないと思うのですが、快適にプレイできるとは言えない内容です。
レーシングゲーム系はダウンロード、フリーズしなければ割と快適に動いてくれてます。プレイしてみたところ、今のところセンサーも問題ないみたいですね。
Windows 10のドラクエベンチはこちら。

色々と起動させているとやはりラグがあるので、解像度の高い重いゲームはかなり厳しい気はします。ライトゲームならありかもしれません。
公式チャネルがレビューするとこんな感じになります。キーボードの接続などはこちらからチェック。
自宅での読書用・動画鑑賞用にはアリ
AmazonのKindleを使って電子書籍用としてしばらく使ってみましたが、これが意外にも快適です。まずディスプレイが11.6インチと大きく、タッチ感度も今のところ問題ないので快適に使えます。
横だとかなり大きいですね。フルHDで解像度は十分なので、ピンチ&ズームも割と使いやすいと思います。Youtube視聴用や読書用にはありでした。

アスペクト比もかなり横長になっているのが特徴で、海外で売っていたGalaxy Eなんかに近いかもしれません。歴代レビューしたTeclastのタブレットとも並べて写真を撮ってみました。

やはり11.6インチというのはかなり大きいので、手に持って読書をするのは長時間向いてないこともありますが。今回は専用キーボードがないので、キーボードとセットであればもう少し使い道があるかもしれません。サイズ自体はモバイルPCのそれということでソフトを多く開いての作業にはさすがに使えなそうですし、スペックや使った感じメイン機種にならないことを考えると、持ち運びもあまりしないモデルなのかもしれません。
フロントカメラとスピーカー
Teclast Tbook 16 Proはフロントカメラ1つしか付いていないのですが、2MPということで画質は期待しない方が良いです。ただSkypeなんかで使えないかというと、顔見て動画通話するくらいであれば問題ないような気がします。参考までに、画質を載せておきます。

(画質はひどいですが、使えないというほどでもないです)
スピーカーは両サイドに2機設置されているのですが、音量はかなり大きくできます。ただし音割れがすごいので、聞けたもんではありません。

(両サイドにスピーカー穴が搭載されていますが、音は価格相応、もしくはそれ以下に酷いです)
動画視聴や音楽鑑賞をするなら、イヤホンや別のスピーカーは必須になるでしょう。今回はBOSEのQuiet Confort 35をBluetooth接続して使っていますが、今の所接続の問題はないですね。Wi-Fi接続も今のところ問題ないです。

有線でイヤホンをつないでしまえば問題ないです。SE215、AKG K545と試してみましたが、この辺りは標準搭載のスピーカーさえ使わなければ合格点なのかなと思います。
バッテリーと電池持ち
電池は持たないですし、ACとケーブルも幾つか試しましたが、充電も死ぬほど遅いです。持ち運び用ではないと思います。
Teclast Tbook 16 Proをレビューしてみての総合評価
RAM4GBということで少し期待していましたが、思ったよりベンチマークなどは伸びなかった気はしています。ただ今回は11.6インチに珍しいディスプレイのアスペクト比ということで、YoutubeやNetflixなどの動画視聴、特にKindleなどの電子書籍用に活躍できることがわかったのはかなりの収穫でした。
(ちなみに10インチKindle HDが記事執筆時点で3万円近くするので、コスパ的にもTbook 16 Prの方がお得な気がします。Windowsも使えますし)
背面の高級感も好評価ですね。結構重いので持ち運んで使うということはなさそうですが、しばらくリンゴシールを背面に貼ってMacbook偽装を楽しみたいところではあります。
価格が2万1815円ということですが、gearBestならもっと安い端末もありますが、このディスプレイサイズとアスペクト比はなかなか面白い端末なのかというところです。デュアルブートなので、その辺りの楽しみもありますしね。
購入サイト:GearBest
※日本での利用を推奨するものではありません。