MVNOの規制緩和、3つのイント

MVNO・格安SIM

MVNOのb-mobileを展開する日本通信が主導のもと、総務省のタスクフォースで議論されていた汽船緩和実現に前進しました。これには「接続料の透明化」「技術解放」などが盛り込まれており、将来的にMVNOがより低価格の格安SIM、もしくは通話定額など独自プランを提供可能になることも期待されています。

MVNOの規制緩和を日本通信が主導

通信会社を集めて行われていた総務省のタスクフォースで、MVNOへの規制緩和および技術的制約の解放が議論されました。今回はMVNO老舗企業となる日本通信が主導しており、今後は格安SIMのさらなる値下げや新プランに期待する声も。

今回の改革により、具体的に何が起こるのでしょうか?

「HLR/HSS」解放で何が変わる?

「HLR/HSS」というものがあり、これは簡単にいうと「加入者管理機能/顧客管理システム」といったものです。ドコモでは「アラジン」が有名ですね(ドコモショップでは働いていたことがある方なら分かるかもしれません)。もともとKDDIのシステムとは接続できるようになっていたものの、ドコモのシステムとは接続できない状態が続いていました。

今回のタスクフォースではドコモとの顧客管理システム連携が話題になっており、2016年には実現するかもしれないとのこと。すると何が変わるのでしょうか?

MVNOが自社SIM発行も

これを解放すると「MVNOが自社SIMを発行・調達可能」になります。つまり度の通信業者を使うか、格安SIM側で決定できるようになるわけです。例えば海外ローミングなどは、ドコモやKDDIのサービス卸でなくともMVNO独自のSIMプランを作れるようになるのだとか。

電話のかけ放題サービスも出てくるか

現在大手キャリアが提供しているような所謂「かけ放題」プランですが、顧客管理システムの解放と設備投資により「MVNOでも音声SIM新サービスが生まれる」可能性もあるとのこと。

ただしこの部分に関しては時間がかかるかもしれません。

コスト肥大化が今後の課題?

「HLR/HSSをMVNOに開放」を実現するにはいくつかのリスクも懸念されており、まずは「ドコモ側に設備コストがかかる可能性」という部分が1つあります。さらにその接続サービスを利用しているMVNOには設備投資面のコストがしわ寄せされる可能性も示唆されており、「できることは多くなるけど、安くなるかは分からない」といった現状です。

ただしこの部分にかんしては日本通信がコメントしていた「接続料金算定問題の透明化」が大手キャリア3社に義務付けられることで、今後は接続料金が引き下げられるといった報道も。

さて、この2つを加味すると、現状では以下の3点が可能性としては挙げることができます。

  • 「接続料金算定の透明化」による、接続料金の引き下げ
  • 「HLR/HSS解放」による、サービスの拡充と自由化
  • 「設備更新」による、コスト増の問題

結局現状回線卸のみで利用している格安SIMは算定透明化によって安くなる可能性は高いものの、システム解放による設備投資でサービス拡大が期待される反面「現在のような格安料金で提供できるのかどうか」とった部分は疑問の残る内容に。

このいわゆる「フルMVNO」が実現した場合には、もしかすると大手キャリアでもない、格安SIMでもないと言った独自の料金体系になりそうな予感です。もしくはIoT分野などで柔軟に伸びていく可能性も高いですね。

MVNOの規制緩和まとめ

総務省のタスクフォースによって大きく揺れ動いている通信業界。…ちなみにb-mobileを提供する日本通信は「ソフトバンク回線の格安SIM」を用意している可能性も高まっており、特にiPhone利用者の多いソフトバンクで新しいMVNOが生まれるという部分にも期待したいですね。

Source:ITmedia mobile/RBBTODAY

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