中国スマホが人気をみせるモバイル市場。なかでもXiaomi(シャオミ)はハイスペック、低価格のスマートフォンで爆発的な人気を見せています。
中国のAppleとも称される人気企業を徹底調査しました!
Xiaomiという中国スマートフォンメーカー
Xiaomi Inc.(シャオミ:北京小米科技有限责任公司)は、中国のスマートフォンメーカーです。
China国内のモバイル端末シェアは高く、トップ3に名を連ねる人気ぶり。タイトルは「Just for funs=楽しめ!」だそうな。
本国・香港に加え、台湾・シンガポールに進出中。また現在はインドやブラジルへも拡大を予定しています。
Xiaomiを沿革から知る。
会社の沿革を少し見てみましょう。これでどんな事業で成長を遂げたのか分かるかもしれません。
2010年 会社設立
会社自体は2010年に創設されました。CEOは元キングソフトCEOのLei Jun(雷軍)氏。設立当時は中国ベンチャーとしては珍しい、平均年齢45歳だったそうです。
2011年 Androidベースのスマホを販売
第一弾の「MI-One」を発売し、機種自体はAndroidベースのMIUIを採用していました。
当時はクアルコム製のSnapdragonを採用しつつ価格は約320ドルと、高性能・低価格で人気を博ました。
2012年 ハイスペック低価格の後継機を販売
後継機「MI-2」を発売。年間1機種のみの販売だったらしいのですが、この辺りから口コミ(中華ツイッターWeibo)を中心に、一気に成長。
当時は国内のみでの展開でしたが、創業からわずか2年足らずで巨大スマホメーカーに成長しました。
2013年 中国でのスマホシェアがトップ3
この頃になると、China国内でのシェアは急激に拡大し、トップ3に躍り出ました。これはLenovo・Samsungに肉薄するほどの勢い。
ちなみに2013年度の営業利益率は1・8%だったそうで、薄利多売でシェアを伸ばしてきたことがわかります。(ちなみに同年、Appleは28.7%、Samsungは18.7%だったので、Xiaomiがいかに少ないかが分かると思います)
2013年 googleのヒューゴ・バラが副社長に
同時期に、当時GoogleのAndroid担当幹部のヒューゴ・バラが副社長に就任。ヒューゴ氏はgoogleでも上級社員だったことから、一躍トップニュースに躍り出ました。
2014年 中国スマホシェアでトップに
ついに国内シェアがトップに。サムスンが追い抜かれたことに市場が衝撃を受けたと共に、中華スマホの脅威をみせつけた結果となりました。
この頃から海外でも事業を展開して、台湾・シンガーポールにも手を伸ばしています。…とまあ、こんな具合にシェアを伸ばしてきたワケです。要約すると、「低価格+ハイスペック」の薄利多売で成長してきた企業と言えます。
XiaomiのCEO、Lei Jun(雷軍)とは
キングソフトの会長兼元CEOだったLei Jun(レイジュン・雷軍)氏。現在世界で注目されているCEOの一人です。エンジェル投資家のとしても有名な彼は、Xiaomiを知るうえで欠かせない存在。
Lei Jun(レイ・ジュン)の人生
大学在学中にシリコンバレー創業者の話に感銘を受け、IT企業の起業を決意。「KINGSOFT(金山公司)」に入社後、2007年までにCEOに上りつめるも辞任する。
その後エンジェル投資家としてスタートアップ支援で活躍する傍ら、モバイル端末やインターネットの可能性を確信。Xiaomiを起業しました。この後一気に成長していくわけです。
Lei Jun氏は「これまでの経験がXiaomi起業に役立った」とも語っています。
中国のスティーブ・ジョブズと呼ばれる男
Lei Junはスマートフォン業界の寵児とさまざまな模倣から、よくApple創業者のスティーブ・ジョブズと比較されます。スピーチも比べるとこの通り↓
ウリ2つですね…話し方からWEBSITEまでAppleを連想させるものです。しかし本人は「比べないで欲しい」そうな。
このようなことからビジネスモデルもパクリと思われがちですが、Appleとは別物です。
Xiaomiのビジネスモデルは?
Appleとも良く比較されるシャオミですが、ビジネスモデルは全くの別物。特徴はこんな感じ↓
- ハイスペック・低価格
- 薄利多売の営業利益率
- オンライン販売
- オープンなコミュニティ
「ハイスペック・低価格」ですが、これは原価に近い価格で販売することで実現しています。
よってシャオミの営業利益率は少なく、「薄利多売」になります。Appleの端末販売で利益を得るモデルというよりは、シェア拡大後の自社ソフトウェアや関連コンテンツで利益を得るAmazonのほうが近いと言われています。
次に「オンライン販売」。eコマーズサイトのみの販売で、コストを最小限に抑えています。下のグラフは出荷コストの比較ですが、ぶっちぎりの安さ↓
(引用tech-thoughts)
最後に「オープンコミュニティ」。ディベロッパー(開発者)と利用者が直接意見を交換出来るフォーラムを設置し、ユーザーの素早いFeedBackとアップデートで成長してきました。
これに実際の製品が合わさって、一気に発展を遂げたワケです。「会社の沿革・CEO・戦略」をみていくと、なんとなく成功した理由も腑に落ちますね。
Xiaomiのスマートフォン
ここからは、発売しているスマートフォンを確認してみましょう。端末を実際に見てみることで、Xiaomiが成功した理由も分かるかもしれません。
Mi Note
Xiaomiのフラグシップ機。5.7インチの大画面モデルで、CPUには高性能Snapdragon810のオクタコアを搭載(上位モデル)。
発表当時の価格は上位モデルで6万円ほど。他社だと10万円ちかくするスペックなので、コスパは非常に高いです。
Mi 4
5インチのフラグシップ機。前作からRAMが3GBに増量され、動作がサクサク動く。
デザインはiPhone 5Cに近く、性能はハイスペック。しかしながら価格は3万5,000円前後と格安スマホの部類に入るので、ぜひ日本でも発売して欲しいですね。
Redmi 2
snapdragon 410 クアッドコアを搭載したミドルスペック機。4G LTEに対応したデュアルSIM対応で、人気のスマートフォンです。
Mi Padやタブレット・その他商品
Xiaomiではその他製品も多く発売しています。例えば、タブレットやスマートバンド(ウェアラブル端末)、モバイルバッテリーなど。
- Mi Pad(タブレット)
- Mi Band(ウェアラブル)
- Mi Power Bank(モバイルバッテリー)
これら製品ももちろんコストパフォーマンスが高いのですが、アクセサリー関係でも利益を上げている点は流石。
Xiaomi 注目の中国スマホメーカーまとめ
人気の端末を次々と発売するシャオミは、今後も期待の企業です。
(参考記事:中国の注目スマートフォンメーカー一覧)
海外展開も多くなってきているので、2015・2016年は是非とも日本に進出して欲しいものです。
[source:Xiaomi]
コメント